メチョーセン by Emily Carr - 1935年頃 - 50.7 x 58.7 cm メチョーセン by Emily Carr - 1935年頃 - 50.7 x 58.7 cm

メチョーセン

油彩、カンヴァス • 50.7 x 58.7 cm
  • Emily Carr - December 13, 1871 - March 2, 1945 Emily Carr 1935年頃

エミリー・カーはカナダの芸術家・作家で、太平洋岸北西部の先住民から非常にインスピレーションを受けています。カナダで初めてモダニズムとポスト印象主義の画風を取り入れた画家の一人であるカーは、晩年になるまで、作品を広く知られることがありませんでした。成長するにつれ、カーの絵画の主題は、原住民的なものから風景、特に森林の場景へと移っています。作家としてのカーは、ブリティッシュコロンビア州での生活を記した年代史家のうち、初期の作家の一人です。 

グループ・オブ・セブン、とくにローレン・ハリスの影響を受けながらも、カーは風景画における独特な画風を築き上げ、同世代の画家との差が生まれました。主題としては、最初は西海岸に住むファースト・ネーションの村やトーテムポールに惹きつけられていましたが、1930年代にはだんだんと、人の住んでいない風景を描くようになりました。バンクーバー島にある地区、メチョーセンには、カーの活動の中核をなす2つの自然現象、すなわち森と空があります。カーにとって、自然は神聖さに染まったものであり、まるで木々が空に向かって伸び、渦を巻きながら突入していくかのように描くことによって、その考えを伝えています。カーが描く、文字通り絡み合う自然界は、静的な物体の集合体ではなく、ゆるやかに波立つ動きの連続体を通じて表現されています。