メアリー・カサットは、フランス印象派で唯一のアメリカ人画家。エドガー・ドガの親友でもありました。カサットは1890年頃に、子供を育てる女性あるいは子供をモチーフにするようになります。それは、画家の姪と甥への愛情と、育児に対しての関心が高まっていた当時の風潮を反映しています。この絵の主題は、母と子の絆。カサットは、印象派の主題として人気のあった、大人の女性が体を洗う水浴の姿を、美しく着飾った女性が子供の体を洗うという上品な母子像に置き変えたのです。金髪で青い目の男の子は、カサットのお気に入りのモデルの一人、ジュールという名の少年と言われています。
P.S. メアリー・カサットが描いた母子の親密な姿をご覧ください。
P.P.S. メアリー・カサットはアカデミックな美術史においてしばしば忘れられがちな女性画家。女流画家についてもっと知りたい方は、ポストカード・セットとノートブックはいかがですか。