十字架と聖ヘレナ by Lucas Cranach the Elder - 1525年 - 41 x 27 cm 十字架と聖ヘレナ by Lucas Cranach the Elder - 1525年 - 41 x 27 cm

十字架と聖ヘレナ

油彩 キャンバス • 41 x 27 cm
  • Lucas Cranach the Elder - c. 1472 - October 16, 1553 Lucas Cranach the Elder 1525年

おしゃれに装った女性が木製の十字架をまっすぐに持っています。十字架には釘の跡がはっきりと見て取れます。この十字架の様子から、この女性はキリストが磔にされた本物の十字架の発見者にして、ローマ帝国最初のキリスト教徒皇帝コンスタンティンの母、聖ヘレナだとわかります。しかしながら、この女性の洗練された衣装と金色に輝くジュエリーは16世紀の富裕なドイツ人のものです。この絵は、ザクセン選帝侯フリードリヒ3世に仕えていた画家クラナッハが、おそらくヴィッテンベルクの貴人を寓意的に描いたものと思われます。寓意的または歴史的な肖像画は、歴史上の模範的な資質を持つ人物を称賛するのが一般的な目的です。この場合、この絵は聖ヘレナの高潔さと敬虔な信念を連想させています。この作品に描かれている服の模様や曲線は、クラナッハが表面の細部に特別な注意を払っていたことを物語っています。