読書する青い少女 by August Macke - 1914年 読書する青い少女 by August Macke - 1914年

読書する青い少女

油彩 キャンバス •
  • August Macke - 3 January 1887 - 26 September 1914 August Macke 1914年

アウグスト・マッケ(1887年から1914年) はドイツの労働者階級の夫婦の間に生まれました。父親は建設業に携わっていましたが、父子ともに絵を描くのが好きでした。1907年マッケはパリに旅に出ます。そこで彼は印象派の画家たちと出会い、印象派として絵を描き始め、ポスト印象派の先駆けとなりました。

マッケはフランツ・マルクと友達だったので、彼を介してカンディンスキーに出会いました。 そして共にデア・ブラウエ・ライター(青騎手) 運動を主導します。この活動は抽象芸術に大きく貢献しました。またマッケが抽象画家として有名になったのはロベール・ドローネのカラフルなキュビズムの影響も大きな要因でした。後に彼はフォビズムの世界でも実績を残すことになります。

1914年に描かれた「読書する青い少女」は表現主義とフォビズムの要素を併せ持った作品です。読書に熱中しているモデルはエリサベツ。彼の妻です。写実性はそれほどありませんが、明るい色彩と力強い線が心を揺さぶります。特にメインカラーの青が陰鬱とも言えるような物憂げな雰囲気を醸し出しています。果物とテーブルクロスが明るい色彩で描かれていて、独り淡々と読書にふけるこの場面全体に効果的な役割を果たしています。

マッケは若くして400点以上もの印象的な作品を生み出しましたが、それらが彼の豊かな才能と可能性を証明しています。彼の遺作のタイトルは『別れ』。27歳の早すぎる死を予見したかのような作品です。彼は第一次世界大戦に従軍して亡くなりました。

- ヘイディー・ウィーバー