『バーレッスン』はエドガー・ドガ後期の作品で、主題の選択や構図のうまさはもちろんですが、彼が色使いで豊かな表現をする力にも長けていたことがわかる絵です。足をバーに引っ掛けて立つバレリーナをモデルにした絵は1870年代の初頭から1900年ごろまで継続して制作されています。今日ご紹介する作品は最後期のものの一つです。
ダンカン・フィリップはフィリッピ・コレクションの設立者ですが、この絵を以下のように評しています。
「踊り子を讃えるドガの全ての勲章のような作品の中でも、類まれなる不朽の名作だ。瞬間的な動きは見ているほんのわずかの間に変化するが、彼はこの一瞬の出来事を立体的かつ大胆でスリリングな視点の絵の中に写しとっている。奇跡的だ。」
今日の作品はフィリップスコレクションのご協力によりご紹介しました。