エプト川沿いのポプラ

今日は、スコットランド国立美術館のご厚意で、収蔵品をご紹介する月の最後の日曜日です。もしまだご覧になっていなければ、これまでのご紹介作品もぜひご覧になってくださいね。

雲の漂う青空を背景にしたエプト川の川沿いの優美なポプラの木々が、明るい色合いの筆致で描かれた川面の反射像と溶け合っています。これは、モネが1891年の春から秋にかけて制作したポプラの連作の中の一枚です。1891年は彼がジヴェルニーに移り住んだ翌年です。彼は、ボートを水に浮かぶスタジオとして利用し、水面のさざめくような太陽の光の効果をキャンバスに美しくとらえました。ポプラの木は材木として売られていく予定でしたが、モネは材木業者と協力して競りで落札し、その結果、彼はポプラ並木を描き続けることができました。