モルヒネ中毒の女 by Santiago Rusiñol - 1894年 - 87.8 x 115.2 cm モルヒネ中毒の女 by Santiago Rusiñol - 1894年 - 87.8 x 115.2 cm

モルヒネ中毒の女

油彩、キャンバス • 87.8 x 115.2 cm
  • Santiago Rusiñol - February 25, 1861 - June 13, 1931 Santiago Rusiñol 1894年

1894年、サンティアゴ・ルシニョール (1861年バルセロナ生まれ、1931年アランフェスにて没) は、パリへの三度目で人生最後の旅の間によく似たキャンバス画を描き、そこには非常に細身で病弱そうな少女が登場します。《メダルの女》では少女はベッドの上に座り、手の中の小さくて輝く物を見ています。《モルヒネ中毒の女》に描かれた少女は、先ほどの作品とは異なり、摂取したモルヒネに酔いながらベッドに横たわっています。

2枚の絵画のサイズは異なっていますが (前者の方が後者よりも大きい)、どちらも同じ出来事の流れの前後を捉えています。これが、《メダルを見る女》が《Avant de prendre l’alcaloide (アルカロイドを摂取する前)》としても知られる所以です。

この絵画に描かれたモルヒネ中毒の女性はステファニー・ナンタスで、ブルボン河岸のアパートメントに滞在中の数か月の間、ルシニョールのお気に入りだったモデルです。ナンタスは、この頃ルシニョールが匿名で描いた10余りの作品に登場します。ナンタスの名が登場する絵画は《夢想 (ステファニー・ナンタス)》だけで、ルシニョールはこの絵を個人のコレクションに収め続けていました。今日では、スペインのシッチェスにある、カウ・フェラット美術館大ホールで観ることができます。