モネは1870年代の大半をアルジャントゥイユで過ごしました。アルジャントゥイユはパリ北西部のセーヌ河畔の町です。この頃、船遊びなどのレジャーのために都心から日帰りで訪れる人々で、この町は賑わっていました。記録的な大雪に見舞われた1874年から1875年にかけての冬、モネはアルジャントゥイユの雪景色を18枚描いています。その多くがこの作品同様、モネが暮らしていたサン=ドニ通りを中心にして描かれています。
この絵はセーヌ川に沿う大通りを、駅から見た景色です。この作品は細かいディテールよりも全体の雰囲気を優先した、比較的大きな絵です。青とグレイが占める色合いが、冬の午後に立ち込める厚い雲の陰鬱さを感じさせます。
P.S. 秋のアルジャントゥイユも美しいですよ。