今日はカジミール・マレーヴィチの誕生日です――それにちなんで、本日はアムステルダムの市立美術館のご協力のもと、この作品をご紹介します。
「分解中の黄色い飛行機」の、黄色の図形は空間を浮遊中の飛行機だと考えられます、短い右翼の端が、だんだんと背景に消えていくように見えます。上方へ向かっていると思われる動きは、航空学やテクノロジーといったイメージを連想させますが、その2つはどちらもマレーヴィチが興味をそそられたテーマでした。彼は空間というものをかなり幅広い視座でとらえていて、空間とは宇宙空間のことであるとみなしていました。白地における色図形の効果について本人が書いた次の文章からもそのことがはっきりわかります。「白地に対する、色のついた飛行機は、空間への途方もない意識を気づかせてくれる。それは私を無限の真空空間に連れていき、あなたはそこで身の周りの創造的空間を経験するでしょう。」数学もまた彼にとって重要なもので、「アルシン」や「ヴェルショーク」といった古代ロシアの計量法(16ヴェルショークは1アルシン)をほとんどの制作に使っていたほどでした。
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