通行料の踏み倒し by Cornelius Krieghoff - 1860年 通行料の踏み倒し by Cornelius Krieghoff - 1860年

通行料の踏み倒し

油彩、キャンバス •
  • Cornelius Krieghoff - June 19, 1815 - April 8, 1872 Cornelius Krieghoff 1860年

コーネリアス・クリーゴフは、生まれはアムステルダムですが、若かりし頃はデュッセルドルフで過ごし、そこで絵を描くことを学びました。クリーゴフはカナダの芸術家とみなされていますが、それは多作な彼の作品のほとんどがカナダで制作されたからです。彼は、カナダの芸術界で最初に有名になった芸術家なのです。クリーゴフは肖像画や風景画の中で、先住民族や移住者 (初期に移住してきたフランス系移民) 、地元の人々を描きました。クリーゴフはケベック市で、風俗画がイギリス人の上流階級、商人、銀行家、駐屯兵にすぐに売れる市場を見出しました。

フランス系移民は、冬に市場に行く際にそりに乗り、川は凍っているので個人が運営する有料通路のシステムを使いました。高値の通行量は世界共通で忌み嫌われるものです。ウィニペグ美術館の《通行料の踏み倒し》では、クリーゴフが何度も練り直した中で、最もうまく描き出すことのできたものの一つを見ることができます。

通行料を払おうと留まることもせず、料金所のそばで速度を上げた移民のそりを、松葉杖に寄りかかった足の不自由な徴収人と若い息子、そして小さな黒い飼い犬が追いかけています。そりを走らせている人は、早く行こうとエネルギッシュに馬を鞭打ち、真ん中に乗った移民は鼻に親指を当てて、通行料の徴収人に対して反抗的な態度を見せ、そりの後ろの方に乗った移民は、勝利の証として酒瓶を右手で高く掲げています。

- Norman Clark

素敵な冬がもうすぐ終わろうとしています。よい一週間を! :)

P.S. でも、もし雪に飽きたわけではないのなら、冬を美しく描写した日本の木版画 (浮世絵) をこちらでご覧ください。