ターバンを巻いた少年の頭部 by Gerrit Dou - 1635年頃 - 39 x 31 cm ターバンを巻いた少年の頭部 by Gerrit Dou - 1635年頃 - 39 x 31 cm

ターバンを巻いた少年の頭部

油彩/板 • 39 x 31 cm
  • Gerrit Dou - 7 April 1613 - 9 February 1675 Gerrit Dou 1635年頃

ヘリット・ドウはレンブラントの最初の門弟でした。彼は、黒人を観察するという師匠のアイデアを拝借します。想像上の衣装を身にまとい、肩越しに鑑賞者を見つめるあどけない少年のこのトロニーが、その成果です。”トロニー”とは、 オランダ黄金時代やフランドルのバロック期に見られる、特徴を誇張した表情や、お決まりの衣装を身にまとった人物を描いた絵画のジャンルです。最近の調査によって、17世紀のアムステルダムには数多くの黒人が住んでいたことが明らかになっています。1630年から1660年の間、レンブラントの家に近いヨーデンブレー通りには小規模の黒人のコミュニティがありました。男は船乗り、女は召使をしたり、下宿屋を営んで生計を立てていました。時には舞台のエキストラや画家のモデルをして、小遣い稼ぎをしていたようです。

この作品は、元々ハノーバー州立博物館の所蔵ですが、レンブラントハウス美術館の『レンブランドの時代の黒人』展に出品されました。この展覧会では、長らくその存在が見過ごされてきた、17世紀のオランダの黒人にスポットを当てています。

P.S. アムステルダムにあるレンブランドハウス美術館を訪れるべき8つの理由はこちら