この作品はエドガー・ドガによるパステル画の中で最もよく知られている作品群の1つである。ドガは1877年、4度目の印象派グループによる展覧会でこの作品を展示したのであった。このコンサートという魅力的な構図は暗がりになった前景のオーケストラの中に観衆を配置した。観衆たちはオーケストラを超えて、赤いドレスを纏い、脚光を浴びて力強く輝いている歌手に魅了され、視線を奪われているのである。この作品からは、ドガの熟練した舞台効果が人工的な照明の当て方、独特の構図、彼のパステルの技巧とつながって、その場で書かれたかのように思われる生き生きとした場面を生み出す一助となったことが見受けられただろう。
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あとがき:もしあなたが19世紀のパリ、そしてドガの作品の旅に出かけたいなら、ドガによるパリの婦人用帽子屋の描写をここからぜひチェックしてみて!