絵の中で座っているのはウィリアム・モリスの妻であるジェーン・モリスであり、何度もロセッティの絵画のモデルになりました。この絵画が描かれた当時、ロセッティはジェーンと道ならぬ不倫関係にありました。ロセッティは、西洋カジカエデの枝に座り、スイカズラの小枝を手にしたジェーンの姿を描いています。この木は木登りに適しており、甘い香りがするのですが、ヴィクトリア時代の人々にとっては愛の結束の象徴であり、ロセッティは描き手とモデルの関係性を微かにほのめかすためにこの絵に描いたのかもしれません。ロセッティは詩人でもありましたが、同じ題名のロセッティの詩はこのようにして終わっています。
「彼女は夢を見ている、彼女の忘れ去られた本に
忘れ去られた蕾が彼女の手から落ちるこの瞬間まで」
P.S. 有名なラファエル前派の画家たちは皆友達で、恋とスキャンダルを共有した仲でもあります。もう一人の偉大なラファエル前派の画家、エドワード・バーン=ジョーンズとその美しい絵画についてはこちら <3