今日からクラーク・コレクションの特集が始まります。今月は、毎週日曜日に同コレクションの傑作を紹介します。お楽しみに!
晩年のターナーは、生き生きとした筆遣いと、対象をぼんやりと捉える画法で、人間と自然の力とのドラマチックなせめぎ合いを探究しました。この絵に描かれているのは、英国の港町で猛威を振るう嵐。空には、船に浅瀬の場所を警告するのろしが上がっています。岸辺では身を寄せ合う人々が、嵐を逃れて家に帰れるよう、愛する人の無事を祈りながら、心配そうに海を見つめています。
P.S. 色に魅了されたターナーの絵は、物体から抽象へと変貌を遂げました。その訳と道筋はこちら。