ガストン・ラ・トゥーシュはパリ近郊のサン・クルーに生まれました。少年時代には絵を習っていましたが、一家が1870年の普仏戦争中にノルマンディ地方に移住したため中断。正式に絵の教えを受けたのはこれが最後でした。後年パリに戻った彼はアトリエを構え、夜ごとカフェ・ド・ラ・ヌーヴェル・アテーヌでマネやドガなど画家達と交わり、熱心な彼らから多くを学びました。ラ・トゥーシュはマネに弟子入りを申し込みましたが、色遣いや描き方について教えられることは何も持ち合わせていないと言って断られました。マネが当時注力していたのはパリの労働者達を小説家エミール・ゾラの世界観を反映したような重苦しいスタイルで描くことだったのです。
今日ご紹介した作品はフランス沿岸のブルターニュ地方を描いたものです。守護聖人の祝日の間、参拝者は伝統衣装に身を包み司祭に赦しを乞います。司祭は女性と子どもを乗せた馬を引いているように見えます。1896年に行われたパルドン祭の聖地もうでの様子です。
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