曇りの夕空 by Caspar David Friedrich - 1824年 - 12.5 × 21.2 cm 曇りの夕空 by Caspar David Friedrich - 1824年 - 12.5 × 21.2 cm

曇りの夕空

油彩/カンヴァス • 12.5 × 21.2 cm
  • Caspar David Friedrich - 5 September 1774 - 7 May 1840 Caspar David Friedrich 1824年

フリードリヒによる曇りの夕空の油絵は3点現存しており、すべて1824年の9月から10月のものです。これらの作品はおそらく、1823年からフリードリヒと家を共有していたノルウェー人の画家で友人のヨハン・クリスチャン・ダールから刺激を受けています。雲がこぢんまりと表現されたダールの習作と比べると、フリードリヒは、実態のない光学現象へ関心がありました。特にこの絵で彼は、オレンジ、紫、青という音階で、とても低い地平線へ広がる、繊細で捉えどころのない色彩を作曲しました。彼の妻、カロリーネはかつてこう言ったそうです。「その日、彼は空気を描いていて、彼には話しかけられなかった!」

ノヴァーリスの未完の小説で、1802年に死後出版された「青い花」に、次のような雲への賛歌があります「…そして、雲の形は、心の奥から浮かび上がる希望のように、美しくて楽しげです。あの光輝――雲が大地に与える不思議な光――は、聞いたことがなく、言葉では言い表せない至福のきざしのよう。」

この絵はもともと、ベルヴェデーレ・コレクションのもので、2021年1月24日まではウィーンの美術史美術館の「ベートーヴェンの動き」展で展示されています。その展覧会には素晴らしい美術作品が集まっており、さらにそのすべてが、ベートーベンの音楽や人物像との対話へ繋げられています。

P.S. こちらでは、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒのもっとも有名な10作品が見つかります、そしてこちらは、あなたが知るべき彼の9の事実!