アンナ・アフマートヴァの肖像 by Nathan Altman - 1915年 - 123.5 x 103.2 cm アンナ・アフマートヴァの肖像 by Nathan Altman - 1915年 - 123.5 x 103.2 cm

アンナ・アフマートヴァの肖像

油彩/カンヴァス • 123.5 x 103.2 cm
  • Nathan Altman - December 22 [O.S. December 10] 1889 - December 12, 1970 Nathan Altman 1915年

今月は国立ロシア美術館の特集月間。日曜日は同館のコレクションから1点を選んで紹介します。

アンナ・アンドレエヴナ・アフマートヴァ(ゴーレンコ)は、ロシアの「銀の時代」を代表する詩人です。(「銀の時代」とは、概ね1890年から1917年までの期間を指します。この時代は、古典主義の「金の時代」、プーシキンの時代との対比で、”ロマン主義”の時代とも言われています)

この肖像画は、ネイサン・アルトマンの代表作の1つ。アフマートヴァの詩に触れたアルトマンは、1911年のパリでの出会い、サンクトペテルブルクにあるストレイ・ドッグ・キャバレーでの再会など彼女との交流に触発されて本作を制作しました。画家は、多くの同時代人が彼女に抱いていたイメージ通りの姿で、この詩人を描きました。若く、背は高くてスリム。愁いを帯びたシャープな横顔に、切りそろえた前髪。トゥチコフ堤にあったアトリエでこの肖像画を制作する際、アルトマンは具象的な背景を描くことを避け、崇高な世界と抽象的な夢を象徴するような、キラキラと輝くクリスタルを背景に用いました。

P.S. ローマの休日に行きましょう!ロシアの画家の目を通して見たイタリアの風景をこちらからご覧ください。