ローザ・ボヌールの絵は愛さずにはいられません!
ボヌールは199年前の今日、フランスに生まれました。写実的に動物を描いた画家(アニマリエ)であり、彫刻家でもありました。19世紀の最も有名な女流画家として広く知られています。
彼女は一時、ライオンのつがい、牡鹿、野生の羊、ガゼル、数頭の馬など多くの動物を自宅で飼っていました。若い雄のライオンを自由に走り回らせ、一緒にじゃれ合うことさえあったようです。気まぐれで奇抜な振舞いで知られたボヌールは、肉屋と屠殺場に行くために、警察からズボンと作業着の着用を特別に許可されていました。そこは、絵の制作のために動物の体の構造を間近で調べるには、格好の場所だったのです。
ハイランドに棲む家畜特有の厚い毛並みを持った雄牛や羊の姿が描かれた『ハイランドの道』は、動物の野生の魂を捉えたボヌールの作品の典型。低い空は、迫りくる嵐を予感させます。羊飼いたちは、嵐が来る前に家畜の群れを追い立てて、"raid"(スコットランドの古語で「道」を意味する)を下っていきます。
素敵な絵ですよね。
P.S. ローザ・ボヌールが描いた、堂々としたライオンの野生の姿はこちら。