知らせ by Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - 1905年 - 29.6 x 21.3 cm 知らせ by Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - 1905年 - 29.6 x 21.3 cm

知らせ

油彩/カンヴァス • 29.6 x 21.3 cm
  • Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - September 22, 1875 - April 10, 1911 Mikalojus Konstantinas Čiurlionis 1905年

簡潔だけれど表情に富むこの絵に描かれているのは、昇る太陽に面する暗い山の向こうへ飛んていく鳥。日光が画面を駆け抜け、輝かせます。タイトルから考えるに、鳥は暗い山の向こうへ何か良い知らせを運んでいるのでしょうか。どんな類の知らせなのか、想像することしかできませんが。

ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニスが書き残したものを信じるならば、それは春の訪れと、その時期の大きな祝祭であるイースター(訳注:イエス・キリストの復活を祝う復活祭)の知らせでしょう。ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニスはかつて、イースターは鳥のように空高く舞い上がり、自然へ復活の知らせを運ぶ、と書きました。この象徴主義の画家が抽象的なコンセプトを幻想的な絵に落とし込むのをどれほど好んでいたか知れば、そのアイデアがこの絵のインスピレーションとなったのだと思えます。

この絵には少しの要素しかありませんが、とても躍動的です。どんどん遠くへ飛んていく鳥の羽ばたきもわかるほど。まるで、「良い知らせはすぐに広まる」ということわざを具体化した静止画のようです。今日は彼の作品を国立チュルリョーニス美術館のご協力で紹介します。  : )

P.S. ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニスは作品に音楽の理論を組み込んでいたことをご存知でしたか? こちらは彼の絵の“聴き方”について。  :)