蒲原 夜之雪 by  Hiroshige - 1833–1834年頃 - 21.9 × 35.5 cm 蒲原 夜之雪 by  Hiroshige - 1833–1834年頃 - 21.9 × 35.5 cm

蒲原 夜之雪

浮世絵 • 21.9 × 35.5 cm
  • Hiroshige - 1797 - October 12, 1858 Hiroshige 1833–1834年頃

この版画は雪景色を描いた傑作。夜の静けさが見事に表現されています。こんな夜に敢えて旅に出ようという者はおらず、外に出ているのは必要に迫られた人のみ。村人が雪を踏みしめる足音が聞こえてきそうです。

温かい食事に飲み物。友人や家族と暖炉の周りに集まって過ごす冬の夜。クリスマス休暇はいつも郷愁をそそります。歌川広重の『蒲原 夜之雪』は、芸術史上最も完璧な雪景色表現の一つ。静かな情景を描きながらも、その静寂の中に力強さが感じられます。暖かい宿を求めて重い足取りで歩みを進める3人の孤独な旅人が立てるザッザッという足音の他には、蒲原の静寂を破るものはありません。 

日々移ろう浮世の、束の間のまごうことなき美。日本独特の「詫び」の美学ー日本的美ーが、郷愁と哀愁豊かに見事に表現されています。

素敵なクリスマスをお過ごしください!

P.S. 今日は皆さんに特別な贈り物を。クリスマスを描いた美しい絵画をこちらでご覧ください。