幼子イエスを抱く聖母マリアの姿。ルネサンスの巨匠サンドロ・ボッティチェリは、人間味にあふれながらも理想化された描写によって、母性愛の聖なる美しさを表現しました。イエスの丸々と太った頬に顔を寄せるマリアの表情は柔和で、その肌は輝くよう。イエスは聖母の首筋をつかんでいます。二人をうっとりと見つめる天使はやや小さく描かれています。存命中に名声を得たボッティチェリは、宗教画と世俗画の両方で感傷的で、触りたくなるような質感を備えた特徴的なスタイルを確立しました。
P.S. サンドロ・ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』は、世界で最も有名な絵画の一つ。傑作50点を集めたポストカード・セットの1点です。是非チェックしてみてください。ボッティチェリの2番目に有名な作品『プリマヴェーラ』についてはこちら。