牛乳のボウル by Berthe Morisot - 1890年 - 54.9 x 56.2 cm 牛乳のボウル by Berthe Morisot - 1890年 - 54.9 x 56.2 cm

牛乳のボウル

油彩、カンヴァス • 54.9 x 56.2 cm
  • Berthe Morisot - January 14, 1841 - March 2, 1895 Berthe Morisot 1890年

3月なので女性史月間をお祝いしています。今日のベルト・モリゾのお話もどうぞお楽しみください。アメリカ人のメアリー・カサットを除いて、オリジナルのフランス印象派メンバーで唯一の女性だったモリゾは、世紀の変わり目に前衛芸術へ新鮮な視点を持ち込みました。彼女は男性の画家仲間たちと同様の特権を持ちませんでしたが、彼女はフランスの社会状況への気づきをもたらし、女性たちの主題を取り扱い、男性画家たちが取り上げなかった物事にも目を向けました。彼女は当時の中産階級と家庭生活という多面体を通して、近代性、階級、ジェンダーというテーマを探っていました。

 『牛乳のボウル』に描かれているのは、ベルト・モリゾが家族と時々過ごした、パリ北西部のセーヌ谷近くのメジーという村のガブリエル・デュフールという少女です。日常の雑事をこなす少女は牛乳の入ったボウルを胸に抱え、無邪気ながらも動じない眼差しで鑑賞者を見つめています。モリゾが用いた、ゆるやかで幅の広い特徴的な筆致に注目してください。これは偶然ではありません。この自由に流れる筆運びとみずみずしい色使いは、モリゾが1880年代に発展させ円熟させた様式の典型です。当時モリゾは初期に影響を受けた人々——その中には義兄のエドゥアール・マネもいました——から離れて、よりクロード・モネ的な、独自のテクニックを発展させ始めたのです。モネ自身はそれに気づいており、彼女からの尊敬の念を受け入れ、彼女の作品はすぐに個人所蔵に加える価値が十分あると考えました。

P.S. ベルト・モリゾを知らないなら、今まさにその状況を変える時です! 女性ならではの、素晴らしく、柔軟性のある物語をお読みください。

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