聖セバスティアヌスとしての若者の肖像 by Agnolo Bronzino - c. 1533年 - 87 x 76.5 cm 聖セバスティアヌスとしての若者の肖像 by Agnolo Bronzino - c. 1533年 - 87 x 76.5 cm

聖セバスティアヌスとしての若者の肖像

油彩/カンヴァス • 87 x 76.5 cm
  • Agnolo Bronzino - November 17, 1503 - November 23, 1572 Agnolo Bronzino c. 1533年

この作品では、聖セバスティアヌスは傷口から血を流すことなく、古代神話の神か、若く、痩身のアポロのように描かれています。手に持った第一の矢、出血もなく脇腹を貫く第二の矢から、この若者が聖セバスティアヌスとわかります。

ブロンズィーノという愛称で知られるアーニョロ・ディ・コジモ・ディ・マリアーノ・トーリは、マニエリスムの優れた画家です。フィレンツェ近郊のモンティチェリで生まれ、最初はラファエリーノ・デル・ガルボに師事します。その後、ポントルモの工房で働きましたが、その経験が後の活躍の礎となりました。ヴァザーリによれば、ポントルモと共にガッルッツォの集会所のフレスコ装飾を手掛けたのが彼の最初の大きな仕事でした。次いで1526年から1528年にかけて、フィレンツェにあるサンタ・フェリチタ教会カッポーニ礼拝堂の装飾に師とともに携わりました。ブロンズィーノの初期の作とされる作品にはポントルモの影響が色濃く見られます。その内の何点かがポントルモに帰属していることは、ブロンズィーノが師のスタイルをしっかりと踏襲していた証と言えるでしょう。

P.S. 聖セバスティアヌスがゲイの偶像になっている理由はこちら