今月は女性史特集月間。今日は中国・南宋の権力者の一人、恭聖仁烈皇后にまつわる作品を紹介します。
この見事な作品には、極めて精緻な筆致と繊細かつ洗練された色遣いで、花が咲きほこるアンズの枝が描かれています。シンプルな構図の中に、南宋の宮廷画家、馬遠(1189-1225)の優れた芸術的才能が投影されています。作品の魅力を高めているのは、右上隅に記された恭聖仁烈皇后の詩。韻を踏んだ言葉と洗練された書体が特徴的です。この傑作は、詩、絵画、書を融合させた「三絶」の概念を具現化した好例でもあります。
恭聖仁烈皇后の書の特徴は、誇張した独特の「雁尾」作法で書かれた斜めの線。その筆遣いには、角張った中に僅かな丸みが見て取れます。美しいですよね。
頭に浮かんだ考えを書き留めておきたい方は、ウィーン分離派の日付なし手帳はいかがですか。もし恭聖仁烈皇后が見たら、気に入ってくれると思います!
P.S. 花咲きほこるこの枝に見覚えがありますか?ゴッホの絵を思い出した方もいらっしゃるかもしれません。ゴッホの『花咲くアーモンドの木の枝』にまつわるストーリーをご一読ください!