今日は火曜日にふさわしい作品。魔女と黒猫です。
英国のラファエル前派の画家イーヴリン・ド・モーガンが描いたこの作品は、魔術というレンズを通して、女性の社会的地位の向上というテーマを掘り下げることで、女性の役割に対する伝統的な見方に挑戦しています。キリスト教や神話的な主題を扱った画家の初期の作品と異なり、この絵の主役は女魔術師。金色の豪華なドレスをまとった姿は、錬金術に関する専門知識と、その奥義を極めるための旅の集大成を表現しています。書棚に並ぶ錬金術関連の有名な書籍の数々も、その権威を示しています。観る者の視線を引きつける横顔の女魔術師。彼女の視線は、手にしている秘薬に注がれ、その衣装の色合いと呼応する秘薬の色は、自身の力を高めるためか、あるいは背景で抱き合うカップルに作用を及ぼすために生み出される効能をほのめかしています。
今日の作品は、女性史特集月間の一環として紹介しました!
P.S. イーヴリン・ド・モーガンは才能ある画家でありながら、フェミニストでもあり、平和主義者でもありました!彼女の作品をこちらでご覧ください。イタリア・ルネサンスの影響が見て取れますか?