雄鹿 by Rosa Bonheur - 1893年 - 46 x 38 cm 雄鹿 by Rosa Bonheur - 1893年 - 46 x 38 cm

雄鹿

油彩/カンヴァス • 46 x 38 cm

  • Rosa Bonheur - 16 March 1822 - 25 May 1899 Rosa Bonheur

    1893年

ローザ・ボヌールは、「アニマリエール」と呼ばれた動物の描写を専門とするフランスの画家。正確さを期すべく、自然の中で近くから動物を観察したり、じかに解剖学的構造を学ぶために屠殺場を訪れることもありました。

19世紀のフランスでは、女性が正式な許可なしに公衆の面前で男性の服を着ることは違法とされていました。1800年に制定された法律では、女性が男性の装いをしたい場合には、警察から「トラヴェスティスマン(”異性の服装をする”)許可証」を交付してもらう必要があったのです。ボヌールは動物を間近で観察するために、屠殺場や馬市、家畜市をよく訪れましたが、そこは当時の女性、特にロング・スカートやコルセットのような伝統的な装いをした女性にとっては、不適切で危険とされた場所。そこで彼女は、パリ警察に申請して異性装許可証を取得し、伝えられるところによれば半年ごとに更新していました。ボヌールが釈明したのは、許可証の申請には社会的規範に背く意図はなく、実務上、職業上の理由に拠るものだということ。画家の真摯な姿勢と才能、そして高まる名声が、彼女の主張の正当性を後押ししたのです。

1865年、ボヌールは女性画家として初めて名誉あるレジオンドヌール勲章を受賞し、美術史上に画期的な功績を印しました。

P.S. ボヌールの作品は、2つのポストカード・セット、動物編女性画家編に採用されています。

P.P.S. ご覧の通り、ボヌールの生涯は彼女の芸術同様に魅力的なものでした。この刺激的な女性についてもっと知りたい方は、「反逆の女性ローザ・ボヌール」をご一読ください!