ジョン・フレデリック・ケンセットは、コネティカット州チェシャー出身のアメリカの風景画家、版画家。ハドソン・リバー派の第二世代の画家です。今日紹介する作品は、1872年12月に彼がこの世を去った際に、コネティカット州ダリエンの夏のアトリエに残されていた「最後の夏の作品」として知られる一連の絵の中の一点。この作品群は、画家の友人やファン、同業者たちを魅了し、大いなる賞賛の的となりました。その月の終わりに画家の追悼のために集まった彼らは、これらの未公開作品に、ケンセットの芸術的ビジョンと感受性の最後の発露を見たのです。その中でも特に際立っていたのが、陸影のない大海原に眩い太陽が浮かぶ、光輝く海景画。J.M.W. ターナーの熟達した大気の表現を彷彿とさせ、観る者に強い印象を残したこの絵について触れた、こんな弔辞もありました。「これは純然たる光と海。海と空の結婚だ」この弔辞は控えめにこう続きます。「芸術の素人の私が、この絵は素晴らしいと言うのはおこがましいでしょうか?」
今日の傑作は「海、船、海岸のポストカード50枚セット」の中の1枚。夏の想い出を完璧に表現した作品です!
P.S. ケンセットは、光に満ちた風景画を描いたアメリカ・ルミニズムの画家。ルミニズムの海景画を見てましょう!