立って抱擁する裸のカップル -ベートーヴェン・フリーズから「この口づけを全世界に」のための習作- by グスタフ クリムト - 1901年 - 45 x 30.8 cm 立って抱擁する裸のカップル -ベートーヴェン・フリーズから「この口づけを全世界に」のための習作- by グスタフ クリムト - 1901年 - 45 x 30.8 cm

立って抱擁する裸のカップル -ベートーヴェン・フリーズから「この口づけを全世界に」のための習作-

紙に鉛筆 • 45 x 30.8 cm
  • グスタフ クリムト - 1862年7月14日 - 1918年2月6日 グスタフ クリムト 1901年

日曜日の今日は、レオポルド美術館コレクションの特集が続きます。今日はあのグスタフ・クリムトです。

1901年の夏、クリムトは短い間に『ベートーヴェン・フリーズ』のための大量の習作を制作しました。それは、1902年の4月から7月にかけて、ベートーヴェンに焦点を当てて開催された展覧会に、ウィーン分離派として出品した壁画作品。裸で立つカップルの、このドローイングは、抱擁する恋人を描いた壁画の最終部分のための初期習作です。ベートーヴェンが交響曲第9番の最後の合唱の部分に採用した、シラーの『歓喜の歌』の一節、「この口づけを全世界に」を表現しています。クリムトがこの主題の壁画表現の指針としたのは、リヒャルト・ワーグナーによるベートーヴェンの交響曲の解釈でした。この展覧会の芸術的な核は、マックス・クリンガーが制作したベートーヴェンの彫像。分離派による数多くの芸術作品がその周囲を取り囲みました。『ベートーヴェン・フリーズ』のグラフィカルで二次元的な様式は、クリムトの地位を引き上げると共に、ウィーン芸術の新たな方向を指し示したのです。

P.S. クリムトがお好きな方は、『ベートーヴェン・フリーズ』に関するコラムを一読ください。更に、クリムトの『接吻』の高精細複製画もありますよ!デイリーアートのオンライン・ストアでチェックしてみてください。