ジェームズ・ティソはフランスの画家、挿絵画家、風刺画家。布地商の父と婦人用帽子職人の母との間に生まれた彼は、若い頃から芸術の道を志し、写実主義、初期印象派、アカデミック芸術の要素を作品に採り入れるようになりました。キャリアの全盛期に描いた同時代のヨーロッパの上流社会を題材にした多様な風俗画で特に知られるティソ。それはベルエポックやヴィクトリア朝の英国に生きた人々や女性のファッションに焦点を当てたものですが、生涯にわたって中世や聖書、ジャポニズムのテーマにも幅広く取り組んでいました。
ティソは生涯の大半を費やして印象派運動に密に関わり、ジェームズ・アボット・ホイッスラーや、その友人で弟子だったエドガー・ドガらと親交を深めました。
今日紹介するのは、ティソが好んで描いた類の情景。フランスで毎年開催されるサロン展(1年で最も有名かつ重要な芸術イベント)の前夜、画家たちは作品に最後のニス塗りを施した後、カフェに集まってお祝いをする伝統がありました。ジェームズ・ティソがこの絵で捉えているのは、今日でも愛されているパリの有名なレストラン、ルドワイヤンのテラスでのその祝いのひと時。活気に満ちた場面には、芸術界の著名な人物たちが描き込まれています。中央付近には髭をたくわえ、眼鏡をかけた彫刻家オーギュスト・ロダンの姿も。しかし、ティソの関心は芸術家の集団肖像画という特徴以上に、お洒落でモダンな女性、芸術家の妻たちに向けられており、この文化的催事に彩りを添える彼女たちの優雅さと社会的存在感を強調しているのです。
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