芸術家 by Ernst Ludwig Kirchner - 1910年 - 101 × 76 cm 芸術家 by Ernst Ludwig Kirchner - 1910年 - 101 × 76 cm

芸術家

油彩、カンヴァス • 101 × 76 cm

  • Ernst Ludwig Kirchner - 6 May 1880 - 15 June 1938 Ernst Ludwig Kirchner

    1910年

今日ご紹介するエルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーの絵は、1910年に描かれました。猫と一緒にソファでくつろぐ少女は、ストライプ柄の服、あたたかい靴下、スリッパを身に着けています。本作から私たちが受けるのは、日常のとある場面の少女を観察しているという、はっきりとした印象です。

キルヒナーは、ブリュッケ(1905年にドレスデンで結成されたドイツ表現主義者のグループ)の画家仲間と同じく、あえてプロのモデルを使いませんでした。プロのモデルはしばしば不自然で典型的なポーズを取るものでした。しかし、私たちが実際この絵に見ているのは誰なのでしょう? 加えて、この場面は本当はどれほど自然なのでしょう? 長年、本作に描かれているのは、マルセラという名の子どものモデルだとされてきましたが、確かな根拠はありません。

一方で、また別のよく知られた子どものモデルがいます。ドレスデンの労働者階級家庭の12人きょうだいの一人として1900年に生まれた、リーナ・フランツィスカ・フェールマンです。1909年、当時わずか8歳でブリュッケの画家たちへ紹介され、キルヒナー、エーリッヒ・ヘッケル、マックス・ペヒシュタインの数多くの作品に、フランツィというニックネームで登場し続けました。ブリュッケの画家たちは色々な子どものモデルを用いて制作したことが知られています。『芸術家』の本当のモデルが誰なのかは、今日に至るまで不明です。

美術史の文献では、ブリュッケの画家たちが、子どものモデルのポーズやカリスマ性の真正さ、そして気楽さを好んだことが、繰り返し強調されてきました。しかしながら、20~30歳の成人男性と、かなり幼い少女たちという、不均衡な権力とジェンダーの関係性について批判も高まっています。

2025年、ベルリンのブリュッケ美術館はブリュッケの120周年を大規模な展覧会でお祝いします。1905年6月7日、4人の若い建築学生たちがドレスデンに集まり、ブリュッケという画家集団を結成しました。エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー、エーリッヒ・ヘッケル、カール・シュミット=ロットルフ、フリッツ・ブライルは、美術教育を受けたことがありませんでしたが、ともに美術の改革へ大胆に乗り出したのです。

P.S. 表現主義の父のひとり——エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーの美術についてさらに読んでみましょう!

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