南アフリカ生まれのフローレンス・フラーは、幼少期にメルボルンに移り住み、1880年代末には一流の肖像画家になりました。16歳からビクトリア国立美術館付属の美術学校で絵を学び始め、後に叔父で著名な肖像画家のロバート・ドウリング、画家のジェーン・サザランドに師事。その後、自身のアトリエを設けます。早くにオーストラリアで成功を収めてからは、パリのアカデミー・ジュリアンで絵の勉強を続け、パリのサロンとロンドンの王立アカデミーにも作品を出品しました。オーストラリアの連邦時代を代表する画家の一人となった彼女は、神智学にも傾倒し、絵の主題に「隠された内面」を表現しようと努めました。
肘掛け椅子に座って読書をする若い女性の親密な場面を描いた大ぶりの作品『やめられないこと』を描いたのは、国外に滞在中の頃。南オーストラリア芸術協会主催の第3回連邦美術展でお披露目して間もなく、1900年に南オーストラリア美術館が買い上げました。批評家からは「巧みな習作」と称賛され、鋭い観察眼と明快な表現が好評でした。 光と影の穏やかな相互作用と、温かみのある閉ざされた空間が醸し出す空気感は、その場の雰囲気に対するフラーの感受性と、洗練された構図感覚を物語っています。
今日は、この絵の女性のように、心地よく穏やかなひと時をお過ごしください!
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Florence Fuller