美術評論家のテオドール・デュレは、エドガー・ドガが女性像を扱う際の斬新な手法について述べた1894年の記事の中で、画家が描く女性は「上等な織物やクッション付きの家具がある室内にいる。彼は女神も、伝統的な伝説上のヒロインも描かない。日常の習慣や化粧に勤しむ、あるがままの女性を描くのだ。」と述べています。デュレの批評は、1890年代以降にドガが執着した芸術的主題を示しています。それは、裸のままで、または服をまとって身だしなみを整える女性、入浴や着替え、 あるいは『髪をすく女』に描かれた髪の手入れといった儀式的行為に静かに没頭する女性の姿です。
今日紹介するパステル画に描かれているのは、椅子にもたれて、メイドに髪を梳かせている若い女性。彼女の頭は、ブラシをかける力で後ろに引っ張られています。生え際にかかる髪を梳く力を和らげるように頭皮に当てた右手。指を固く握って挙げた左腕は、この身支度の作業が体に与える負担を物語っています。女性は青い豪華なペニョワール(化粧着)をまとっていますが、これは整髪専用にデザインされた贅沢なガウン。その名称はフランス語の動詞“peigner(髪を梳く)”に由来します。テーブルにはリボン、ヘアブラシ、櫛、はさみ、軟膏の瓶など様々な整髪道具が並べられています。
素敵な月曜日をお過ごしください!
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P.P.S. ドガはバレエの踊り子の絵で特に知られています。でも、それだけではありません。踊り子以外のドガの傑作5点を見てみましょう!