抽象 I by Blanche Lazzell - 1944年 - 58.4 x 45.8 cm 抽象 I by Blanche Lazzell - 1944年 - 58.4 x 45.8 cm

抽象 I

油彩/カンヴァス • 58.4 x 45.8 cm

  • Blanche Lazzell - October 10, 1878 - June 1, 1956 Blanche Lazzell

    1944年

フェルナン・レジェらのキュビズムの画家と共にパリで学んだブランシュ・ラゼルは、このヨーロッパ・モダニズムの革新的な表現様式を、マサチューセッツ州のプロビンスタウンという、およそ似つかわしくない場所にもたらしました。彼女は、そこで白線彫り木版画の第一人者の一人となります。白線彫りとは、彫り込んだ線を白く残して、色摺りした部分同士の境界とすることで、一枚の木版を様々な色で摺り分ける画期的な手法です。

ラゼルは40代の頃、抽象絵画に傾倒しますが、当時はそのような作品を米国で展示して売るのはまだ困難な時代。とりわけ、市場として確立していたニューヨークの画壇から遠く離れた地で制作する女性にとっては尚更のこと。彼女は抽象芸術を一時的な実験ではなく、自身の芸術の中心に据えました。本作のような作品では、具象物の代わりに、重なり合う幾何学的な形状、慎重に配置された色彩の領域、力強い視覚的なリズム感が主役の座を占めています。

人気の点では具象芸術に軍配が上がりますが、抽象画のようなスタイルを紹介するのも一興。2027年版ウィークリー・プランナーにも、今日の作品のような抽象画を掲載しているので、是非チェックしてみてください。日々のタスクをアートで彩ることができますよ!

P.S. 抽象芸術の領域を押し広げたアメリカの女性画家についてもっと知りたいですか?グレース・ハーティガンと彼女の傑作『サマー・ストリート』にまつわるストーリーはこちら。