カーネーションの聖母 by Leonardo da Vinci - 1478–1480年 - 62 cm x 48 cm カーネーションの聖母 by Leonardo da Vinci - 1478–1480年 - 62 cm x 48 cm

カーネーションの聖母

油彩、カンヴァス • 62 cm x 48 cm
  • Leonardo da Vinci - 15 April 1452 - 2 May 1519 Leonardo da Vinci 1478–1480年

「万能の天才」「ルネサンス人」と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチは、ちょうど564年前の今日生まれました。お誕生日おめでとうございます :)

《カーネーションの聖母》では、マリアが指でそっと持っている花に、イエスが手を伸ばしています。あらゆる幼児と同じように自分の動きをコントロールできない様子のイエスは、受難の象徴を掴もうとしています。1478〜1480年に描かれたこの絵画は、またの名を《ミュンヘンの聖母》、あるいはマリアのそばに据えられた花瓶から《花瓶と聖母》の名でも知られていますが、レオナルド・ダ・ヴィンチが自立後に描いた最初期の作品の一つと考えられています。この点について異議を唱える学者は多いのですが、この考えを支持する要素がいくつかあります。彼が描いた1枚のスケッチには、この聖母の顔や髪や左手、風景、布のひだ、幼子が座っているクッションのところに見られるようなディテールが一部描かれているのです。これらは全て、キアロスクーロ(光と影の部分の大胆なコントラスト)と同様に、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品によく見られるものです。残念ながら《カーネーションの聖母》はひどく劣化しており、不適切な修復がなされたことで表面が革のようになっています。これは特に、聖母の顔の部分を見るとよく分かります。