ばら by フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1889年 - 41.3 x 33.0 cm ばら by フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1889年 - 41.3 x 33.0 cm

ばら

油彩、カンヴァス • 41.3 x 33.0 cm
  • フィンセント・ ファン・ゴッホ - 1853年3月30日 - 1890年7月29日 フィンセント・ ファン・ゴッホ 1889年

私は、超有名な芸術家のあまり有名でない作品を紹介するのが大好きです。東京の国立西洋美術館所蔵のファン・ゴッホ作《ばら》もまさにそうです。ファン・ゴッホは、1888年12月のゴーガンとの口論をきっかけとした最初の心の不調から、半年間はアルルに住み、その後の1889年5月9日に、サン=レミの精神科病院に入院します。この薔薇の絵はサン=レミに移る前の、アルル滞在期間の最終日に描かれたものと考えられてきましたが、1985年に国立西洋美術館で催されたファン・ゴッホ展で、この絵がサン=レミの病院の敷地の一隅を描いたものだという修正意見が出されました。病院の医師が活動を制限し、絵を描ける場所も病院の敷地内に制限したのだとすれば、ファン・ゴッホはその年の5月の間、絵画のモチーフを敷地に見えるものに限定させられたのでしょう。「ここに来てからというもの、やるべき仕事は十分にあって、それは背丈の高い松の木や、あらゆる種類の雑草の混ざった、手入れのされていない長く伸びた草むらのある、放ったらかしにされた庭に関する仕事で、それでもって僕は外に出たことすらないのだ。今取り組んでいる、庭を描いた4枚のカンヴァス画を送ったら、君にはわかるだろう、僕が人生のほとんどを庭で過ごしてきたことを思えば、それがそこまで不幸なことではない、ということを。」この絵は、当時ファン・ゴッホが描いた2枚の薔薇の絵のうちの1枚です。ファン・ゴッホが描いた静物画のうち最も大きく美しいもののうちの一つで、満開の花で輝く豊かな花束が描かれています。ファン・ゴッホは、時々花に特定の意味を割り当てることもありましたが、薔薇を特別何かと結びつけることはありませんでした。ですが、ファン・ゴッホがあらゆる花咲く植物を誕生と再生を祝うものとして――命に満ちた存在として――見ていたことは明らかです。皆さんの助けが必要です。アプリの新バージョンをリリースできるよう、寄付でお力添えください。: http://support.getdailyart.com