青いポットのある静物画 by Paul Cézanne - 1900年から1906年ごろ - 48.1 x 63.2 cm 青いポットのある静物画 by Paul Cézanne - 1900年から1906年ごろ - 48.1 x 63.2 cm

青いポットのある静物画

線画 • 48.1 x 63.2 cm
  • Paul Cézanne - January 19, 1839 - October 22, 1906 Paul Cézanne 1900年から1906年ごろ

1839年の今日、20世紀抽象画の始祖が誕生しました。マティスとピカソは揃って「セザンヌこそ我らの父だ」と述べたと言われているからです。

静物画はセザンヌが生涯を通して追い続けたテーマです。彼は果物や水差し、瓶、皿など身近な物を組み合わせて、形、色彩、そして様式を研究しました。その組み合わせ方は一見行き当たりばったりのように見えますが、セザンヌがそれらの配置に細心の注意を払っていたことは有名です。そのために数時間を費やすこともざらでした。

この明るい水彩画には、セザンヌの形の捉え方の要点が込められています。水差しと、青と白2つのポット、そして林檎は7つ描かれていますが、もっとあるように見えます。色を細かく刻んで隣り合わせ、まるでレンガで建物を建て上げるように形を構成しながらも物質の柔らかさを表現しています。躍動的な筆遣いは緑と青の壁面に鮮明に映えています。リンゴの輪郭は赤い弧で表現されています。そこに黄色を補い、真ん中の空白は光の反射を表現しています。茶色、緑、青のうねったラインは壁の下半分に溶け込むようにしてテーブルクロスを構成しています。