蝶々 by Sarah Paxton - 1891年 - 57 x 42.5cm 蝶々 by Sarah Paxton - 1891年 - 57 x 42.5cm

蝶々

油彩、キャンバス • 57 x 42.5cm
  • Sarah Paxton - February 22, 1847 - January 8, 1906 Sarah Paxton 1891年

サラ・パクストン・ボール・ダッドソンは、彼女の世代の中で、もっとも技術的に熟達した画家の一人でした。製図と油彩の熟練さに加え、大がかりな構図センスときめ細やかさを持ち合わせ、素晴らしいキャリアを築きます。しかしそれは悲惨にも短く終わり、20世紀では多く見過ごされてきました。

彼女はフィラデルフィアに生まれ育ちました。父親は彫刻家だったので、美術の素地は幼少期から育まれました。しかし正式な美術教育は、1872年に父親が亡くなった後、クリスチャン・シュセーレの弟子としてペンシルベニア美術アカデミーに参加するまで開始されませんでした。彼女は、勉強をしつづけにパリへ渡った多くのアメリカ女性の一人で、1873年から3年間、エヴァリスト・ヴィタール・リュミネーのアトリエに参加していました。

1885年にアメリカへ戻り、再びフランスに戻るまでに、戸外制作の風景画などレパートリーを広げていきます。そして、ラファエル前派(これは特に明らかな宗教的テーマの際に)、フランス象徴主義、さらに当時イギリスで絶頂期にあった妖精画など、さまざまなものからの影響を反映した、詩的なスタイルを取り入れます。イングランドのブライトンに引っ越した1891年に描かれたこの一枚から、象徴主義の影響と図像学への愛が、はっきりと感じられます。アール・ヌーヴォーの細部や蝶というモチーフが、その時代を見事に想起させます。

素敵な土曜日を!! :) それから、ダミアン・ハーストの蝶のマンダラをこちらからお見逃しなく <3