ハイヌーン by Edward Hopper - 1949年 - 69.8 x 100.3 cm ハイヌーン by Edward Hopper - 1949年 - 69.8 x 100.3 cm

ハイヌーン

油彩/カンヴァス • 69.8 x 100.3 cm
  • Edward Hopper - July 22, 1882 - May 15, 1967 Edward Hopper 1949年

ホッパーと言えば、所在なげに何かを見つめる孤独な人を描いた絵が頭に浮かびます。『ハイヌーン』もそう。何故かはわかりませんが、戸口に立つ無名の女性。誰かを待っているのでしょうか?それとも単に外を見ているだけなのでしょうか? 彼女に何かの行動を起こす気配はなく、陽光が屋根と壁にドラマチックな影を落とす大きな家を背にじっと佇んでいます。ここには物語は何もありませんが、それこそ私たちがホッパーに惹かれる所以です。私たちは、物語のない絵の中に、ありとあらゆる物語を想像するのです。 

ホッパーが美術史家ロイド・グッドリッチに言った言葉はしばしば引用されます。”両手を振る人々”を描いて欲しいという編集者の要望に応えねばという苦痛が言わせたと思われる画家のコメントです。「おそらく私は人間らしくないのでしょう。私が描きたかったのは、家に当たる陽の光なのです。」

P.S. エドワード・ホッパーが描いたドローイングはこちら。きっと驚きますよ。