シャードの娘ハディラット・カッシーナの葬礼用レリーフ by Unknown Artist - 200–220年 - 50.8 × 40.6 × 20.3 cm シャードの娘ハディラット・カッシーナの葬礼用レリーフ by Unknown Artist - 200–220年 - 50.8 × 40.6 × 20.3 cm

シャードの娘ハディラット・カッシーナの葬礼用レリーフ

多彩装飾、金箔/ライムストーン • 50.8 × 40.6 × 20.3 cm
  • Unknown Artist Unknown Artist 200–220年

ハディラット・カッシーナの高浮き彫りの肖像には、およそ3,700点が現存するパルミラの葬礼用レリーフと共通する特徴が多く見られます。正面を見据える目は、警戒するように見開かれ、眉毛と虹彩と瞳孔が刻まれています。広い鼻孔を備えた薄い鼻、ふっくらとした唇を閉じた小ぶりの口、えくぼのあるあご。その卵型の顔はやや左を向いています。上端が波形をした長いヴェールと、きつく巻いて真ん中で結んだターバンで頭は覆われていますが、豊かに波打つ長い髪は額の中心あたりからあふれ出しているかのようです。薄手の長袖のチュニックを身に着け、少し厚手で、縁に飾りのあるマントを片手でしっかりと体に巻きつけています。右手は露出し、長い指でマントの端をつかむ仕草は、古代ローマの葬礼用レリーフに見られる慎み深い美徳を想起させるよう。下ろされた左腕は体を対角線上に横切り、指を伸ばした左手は右肘の下に添えられています。古代芸術の研究者が「ヴィーナスのリング」と呼ぶ、肉づきの良さを示すしわのある長い首にはビーズのネックレス。イヤリングをつけ、破損してしまった左手の小指には、宝石をあしらった指輪をはめています。右手の小指と鼻先にもやや欠損が見られます。

美しいですよね?