『ひまわり』は1970年にグスタフ・クリムトが描いたもの。葉がいっぱいの美しい緑の茎をした背の高いひまわりが主役です。輝く花は足元の草地から顔を出し、草地はひまわりへ奥行きを与える手助けとなっています。周囲のまぶしい群葉の一面は、クリムトの装飾的な傾向とともに並んでいます。それはクリムトの木や花の絵ではとても珍しいことです。1898年から1902年あたりの初期の風景画と違い、このひまわりの絵は心的状態との結びつきは全くありません。むしろクリムトは、人間の干渉から離れた、ただ存在する自然の生命による、もっと客観的なやり方に心惹かれています。彼の絵の幾何学的な構成は、もはや装飾的な効果のためだけでなく、画家の景色に対する冷静な観察を強めるためにも使われており、同時に自然のありあまる豊かさを大いに楽しんでもいます。注目すべきことに、葉を含めたひまわりの形は『接吻』の恋人たちに似ています。これらの2作品は1908年のウィーンのアート・ショーで初めて展示されました。
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P.S. こちらは、グフタフ・クリムトと彼の絵について知るべき5つのこと。お楽しみください!