少女と孔雀の物語 by Petro Kholodny - 1916年 - 85 x 114 cm 少女と孔雀の物語 by Petro Kholodny - 1916年 - 85 x 114 cm

少女と孔雀の物語

テンペラ/板 • 85 x 114 cm
  • Petro Kholodny - December 18, 1876 - June 7, 1930 Petro Kholodny 1916年

ペトロ・コロドニーの有名な作品『少女と孔雀の物語』では、主題の持つ謎めいた象徴的意味合い(孔雀は美に対する永遠の夢の化身)が、ウクライナに古くから伝わる詩と伝統的描法に有機的に融合されています。繊細な線が強調する、平面的な装飾性と、板にテンペラで描く手法は、古い時代のイコンを彷彿とさせます。

コロドニーの作品は、ウクライナらしさを備えた印象主義の到達点の一つとされ、図式的配置や擬古主義とは無縁の、極めて叙情的な画風です。彼はグラフィック・アートにも活動の幅を広げ、独自のドローイングのスタイルを確立しました。1914年に古代ガリシアのイコンに魅せられたコロドニーは、テンペラ技法に興味を抱き、しばしばテンペラ画を制作しています。

P.S. 今日の作品がお好きな方は、「ウクライナのグスタフ・クリムト」と呼ばれたヴィクトル・ザレスキーの作品もきっと気に入ると思います。