「人間の堕落」、「アダムの堕落」あるいは単に「堕落」は、キリスト教において、最初の人間の男女が神に従順な罪のない状態から、神の命に背いて原罪を負った状態になったことを表す言葉です。その物語は、旧約聖書『創世記』第1章から第3章に記されています。エデンの園で神とともに暮らしていたアダムとイブは、善悪を知る木の実は取って食べてはいけないと神から命じられていたにも関わらず、蛇にそそのかされてそれを口にしてしまいます。 アダムとイブが命の木の実をも食べて不死となることを案じた神は、自分たちが裸であることを恥じる二人をエデンの園から追放したのです。この絵に描かれているのは、まさにその場面!
画面左の背景には、アダムとイブに警告を発する神(人間の顔と手の形をした雲)が見えます。「善悪を知る木」以外からなら好きな果物を取って食べることができた二人は、蛇(上半身は人間の姿)にそそのかされて禁断の果実を口にし、それによって楽園から追い出されてしまいます。悲しそうな犬、好奇心旺盛な狐、怯えて抱き合う猿と猫などの動物の描写にも注目ください。
今日の作品は、アムステルダム国立美術館の協力で紹介しました。
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P.S. アダムとイブの物語は誰でも知っていると思いますが、リリスについてはいかがでしょうか?この女性が原罪に果たした役割と、アートに描かれたその姿をご覧ください。