プレイス・デス・リセス、サントロペ by Paul Signac - 1893年 - 65.4 x 81.9 cm プレイス・デス・リセス、サントロペ by Paul Signac - 1893年 - 65.4 x 81.9 cm

プレイス・デス・リセス、サントロペ

油彩/カンヴァス • 65.4 x 81.9 cm
  • Paul Signac - November 11, 1863 - August 15, 1935 Paul Signac 1893年

1892年にジョルジュ・スーラ(ポール・シニャックの良き師であり友人でもあった)が亡くなると、シニャックは地中海沿岸の小さな町サントロペに居を移す決心をします。海とヨットを愛する気持ちが背中を押したという一面もありましたが、パリでの多忙な日々に疲れ、新印象主義の軌道修正を図りたいという思いもあっての決断でした。1890年代初頭になると、骨の折れる点描画法で視覚体験を表現することにだんだんと満足感を得られなくなったシニャック。『プレイス・デス・リセス、サントロペ』は、シニャックの画業における重要な転換期の作品です。堂々とした樹々の描写にはモチーフ選択に関する変化が表れており、樹々の輪郭線が描く力強いアラベスク文様からは、画家がその出来栄えに満足していることが伺えます。木漏れ日と影が作るパターンは、前景にリズムを与えるための工夫です。

今日の作品で、夏には正式にお別れ。そしてお知らせが一つ。この絵はデイリーアートの来年の卓上カレンダーを飾る1枚になりますよ。10月1日から先行販売がスタートします!

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P.S. 今日の作品を気に入っていただいた方は、シニャックの師ジョルジュ・スーラの『グランド・ジャット島の日曜日の午後』も是非ご覧ください!