アメリカン・ゴシック

今日はまさしくアメリカ美術の名作をご紹介します。『アメリカン・ゴシック』は間違いなく、世界で最も有名な（そして最もパロディ化された）絵画の一つです。描かれているのは、農夫と娘（よく、妻だと思われることがあります）が並んで立つ姿。グラント・ウッドはこのアイオワ州エルドンの家（現存します！）を、“彼が想像する、この家に住んでいそうな人たち”と一緒に描こうと思いつきました。絵の名は、この家の建築様式である「カーペンター・ゴシック」の言葉遊びです。

そう、画家はすべてを考えて描いたのです。人物のモデルとなったのはウッドの妹のナン・ウッド・グラハムと、彼らの歯科医のバイロン・マッキービー。女性は20世紀の典型的なアメリカの田舎を想起させるコロニアル柄のエプロンを着け、男性はオーバーオール姿でジャケットを羽織り、ピッチフォーク（熊手）を持っています。玄関ポーチにある草はサンセベリアとビーフステーキ・ベゴニアで、他のウッド作品にも登場します。

最初、この絵は批判されましたが、（そのほか多くの、現在とても有名で重要な絵画と同様に）、しかしのちに『アメリカン・ゴシック』は確固たるアメリカの開拓者精神を描いていると認識されるようになりました。

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P.S. 『アメリカン・ゴシック』は世界で最もパロディされた作品の一つだと言いましたが、こちらはのサタデー・ナイト・ライブバージョンの『アメリカン・ゴシック』です。とっても楽しいですよ！