キリアク・コンスタンティノヴィッチ・コスタンディはウクライナの有名な画家で美術学者です。ロシアの写実主義芸術運動「ペレドゥヴィジュニキ」(「さまよう人」の意)のメンバーであり、印象主義の作品もいくつか制作しました。コスタンディの生涯と仕事の大部分は、人生のほとんどを暮らしたオデッサの街と関わりがあります。彼は地元美術館の責任者も務めました。写実主義を厳格につらぬき風俗画に専念しましたが、風景画や肖像画もいくつか描いています。
この絵の人物がむせび泣いている理由は定かではありませんが、このような光景が今、ウクライナで起こっているかもしれません。2014年に始まったロシア・ウクライナ戦争の大規模なエスカレーションとして、ロシアがウクライナへ侵攻したのは、ちょうど一年前です。その侵攻は何万人もの死者を出し、人道に対する罪、ロシアによる戦争犯罪という結果となり、第二次世界大戦以降のヨーロッパにおける最大の難民危機の引き金となりました。こんなことが21世紀に起こり、そして今も続いているとは信じられません。
私たちは今日という日に、自由を求めて闘う勇敢なウクライナの人々への支持を表明します。皆さんも支援の気持ちを示すなら、ウクライナの人々の援助への寄付をご検討ください。ウクライナ難民を支援する国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などがよい寄付先の一つです。
P.S. ウクライナ人の美術と文化へもっと光を当てられればと思い、僭越ながら私たちが一年前に作成したウクライナの特別シリーズもぜひご覧ください。