長岡の花火 by Kiyoshi Yamashita - 1950年 - 45 x 64 cm 長岡の花火 by Kiyoshi Yamashita - 1950年 - 45 x 64 cm

長岡の花火

リソグラフ • 45 x 64 cm
  • Kiyoshi Yamashita - 10 March 1922 - 12 July 1971 Kiyoshi Yamashita 1950年

親しみを込めて「裸の大将」と呼ばれた山下清は、旅人でした ... そして彼は、日本中を広く旅する間に、画材を持ち運ぶ煩わしさを感じたことはありませんでした。

彼が花火大会を見に訪れた場所の一つが、新潟県長岡市です。その花火大会は、1945年8月1日夜の空襲で命を奪われた約1,500人を慰霊するための催しでした。山下はこう言っています。「みんなが爆弾なんかつくらないで、きれいな花火ばかりつくっていたら、きっと戦争なんて起きなかった」。彼の澄んだ瞳は、日々の暮らしの尊さを知っていました。その花火大会の記憶から、今日紹介している傑作が生み出されました。本作は、和紙などの特別な紙をちぎったり、描いたり、紙のかけらを組み合わせて表現する、貼り絵という日本美術の伝統的な様式で制作されています。

彼のリュックサックに入っていたのは、茶碗2個、箸一膳、手ぬぐい、着替え、犬に吠えられたとき身を守るための小石5個だけでした。ときに駅で寝泊まりすることもあった彼は、近くで花火の音が聞こえれば熱心に見に行っていました。著作の『日本ぶらりぶらり』では、こう書き残しています。「人々がなんと言おうとも花火は本当に美しい。夏が来るたび、足を運び続けよう」

この素晴らしい傑作に描かれているのは、一瞬のきらめき、それに続く色彩と模様のまばゆい解放、そして、観衆の歓声との出会い。残った火花は数えきれないほどの小さな星となり、夜空を埋め尽くします。山下は、あっという間に消えゆくこの輝きの、儚い瞬間の一つ一つをとらえました。

2023年の終わりが素晴らしいものになりますように!  :))))

Zuzanna & the DailyArtチーム

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P.P.S. 花火はいつでも本当に美しいですよね。画家たちの心を動かしたのも不思議ではありません。こちらで花火がどのように描かれてきたのかをご覧ください! 新年の抱負を決めるのに手助けがほしいなら、アートをヒントにしたアイデアが役立つかもしれません!