自画像 by Hale Asaf - 1920年代 - 90 x 72 cm 自画像 by Hale Asaf - 1920年代 - 90 x 72 cm

自画像

油彩、カンヴァス • 90 x 72 cm
  • Hale Asaf - 1905 - May 31, 1938 Hale Asaf 1920年代

ハーレ・アサフの名を聞いたことはありますか? 正直に言うと、私はありませんでした。大問題ですね。私が学んだ美術史が西洋美術中心だったためでしょう!

ハーレ・アサフは、当時の多くのトルコ人女性画家と同様、裕福なオスマン帝国の中産階級家庭に生まれ、多言語を使う環境で育ちました。彼女は1919年に、ローマへ改革の旅に乗り出し、著名な画家で美術教師だったおばのミフリ・ラシマと暮らしながら、初めてデッサン教育を受けました。2年後には、ベルリンのプロイセン美術アカデミーへの入学許可を得ました。しかし経済的な理由により、1924年にはイスタンブールへの戻らなくてはなりませんでした。卒業し、ヨーロッパでのさらなる勉学のための奨学金を国から授与されたのちに、1926年初頭、ロヴィス・コリントの工房に加わることを目指してミュンヘンへ向かいます。あいにくにも彼女の大志は、その後生涯にわたり悩まされ続ける健康問題によって妨げられました。1931年には、パートナーで反ファシズム主義者のイタリア人作家、アントニオ・アニアンテとともにパリに居を構えます。その活気ある時代は、金銭的な困難がありながらも、知的好奇心を刺激するパリジャンのアートシーンにどっぷり浸かることができた、芸術的に満ちた時代でした。

あらゆる街や工房で、暮らし、学び、仕事をしたハーレ・アサフは、独自の芸術的アイデンティティを加速させるため、あらゆる様式とテクニックを継ぎ目なく混ぜ合わせました。そして独特の画家であり続けるために、たんなる模倣からは距離を置いていました。彼女の好んだ主題は、自画像、近しい仲間の肖像画、風景画、静物画などです。はっきりと目立つ筆使い、力強い色彩、幾何学的でありながらも調和のとれた、自然を模した図案などが彼女の作品の特徴です。肖像画ではしばしば、背景を対照的な明暗のトーンの面で分け、モデルの感情をダイナミックに伝えています。

悲劇にもハーレ・アサフの生涯はわずか33歳で幕を閉じ、彼女の作品は長い間、謎に包まれたままでした。現在では、それらの作品は主に個人所蔵されています。

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