エティエンヌ・レオポール・トルーヴェロは、フランスの画家、天文学者、アマチュア昆虫学者。若い頃は共和主義者で、政治に傾倒していたようです。1851年にルイ=ナポレオン・ボナパルト(ナポレオン3世)がクーデターを起こすと、家族と共に米国に逃れ、マサチューセッツ州のボストン近郊の町メドフォードに移住。 当初、彼の関心の的は...蛾でした!トルーヴェロは、マイマイガを北米に持込んで自然に放した張本人なのです。この侵略的外来種が拡散したことで、米国東部の何百万本という堅木が枯れ、今日に至るまで大きな問題となっています。
この件の後、1870年に、今日の絵に描かれたものを含むオーロラを何度か目撃したことがきっかけで、天文学に関心が移り、そのイラストを描くようになります。そして、トルーヴェロのイラストの質の高さに注目したハーバード大学天文台の所長ジョセフ・ウィンロックは、1872年、天文台での仕事をオファー。1875年には米国海軍天文台に招へいされ、1年間、26インチ屈折望遠鏡を使う機会を得ました。生涯で制作した天体のイラストが7000点に及ぶトルーヴェロが、とりわけ興味を抱いたのは太陽。1875年には「ヴェール・スポット」を発見しています。
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P.P.S. 今日の作品を気に入った方は、トルーヴェロが描いた天体アートをもっとご覧ください!そして、こちらはフレデリック・エドウィン・チャーチが描いた、美しく(巨大な!)北方の光です。