花 by Maria van Oosterwijck - 17世紀後半 - 56.5 x 50.1 cm 花 by Maria van Oosterwijck - 17世紀後半 - 56.5 x 50.1 cm

油彩/カンヴァス • 56.5 x 50.1 cm
  • Maria van Oosterwijck - 1630 - 1693 Maria van Oosterwijck 17世紀後半

マリア・ファン・オーステルウィックは、著名な画家ヤン・ダーフィッツ・デ・ヘームに師事して絵の腕を磨きました。修行を終えた彼女は、思い切って画家として独立。アムステルダムに移り住み、静物画家ウェレム・ファン・アールストの向かいに自分の工房を構えました。注文が引きも切らないオランダ黄金時代の画家たちの、活気あふれる画壇に身を置いたオーステルウィックは、自身の作品を国際的に巧みに宣伝し、フランスのルイ14世、神聖ローマ皇帝レオポルド1世、イングランドのウィリアム3世などの権力者の庇護を得たのです。

目覚ましい成功を収めたにもかかわらず、女性であることを理由に画家組合への加入を拒否されるという不運に見舞われたオーステルウィック。それでも、17世紀に職業画家として認められた数少ない女性の一人として、彼女の作品のコンテクストには歴史的に重要な意味があります。

暗い背景に鮮やかな色彩を配した、この小ぶりのカンヴァスは、オーステルウィックの静物画に特徴的なスタイルです。鑑賞にあたって大切なのは、すべての作品に通底する画家の深い信仰心を理解すること。彼女は、象徴的な意味合いを持つ色を注意深く選んでいます。純潔を象徴する白、殉教を意味する赤。そして、キリストの復活の象徴として蝶が頻繁に登場します。

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P.S. レンブラントやフランス・ハルス、フェルメールの時代に活躍した女性画家は、マリア・ファン・オーステルウィックだけではありません。オランダ黄金時代に生きた女性たちについてはこちら