帽子をかぶって目を見開き、口を開けた自画像 by Rembrandt van Rijn - 1630年 - 50 x 45 cm 帽子をかぶって目を見開き、口を開けた自画像 by Rembrandt van Rijn - 1630年 - 50 x 45 cm

帽子をかぶって目を見開き、口を開けた自画像

エッチング 第5版(6) • 50 x 45 cm
  • Rembrandt van Rijn - July 15, 1606 - October 4, 1669 Rembrandt van Rijn 1630年

今日から「レンブラントの家」美術館とご一緒に新しい特集をスタートします。彼の有名な自画像をいくつかご紹介しますよ。さぁ、準備はいいですか?

大量の油彩画と素描に加えて、レンブラント・ファン・レインは290点もの版画を遺しました。彼が版画に熟達していたことは疑う余地がありません。彼は古今を通じて、最優秀とは言わないまでも素晴らしい版画家の一人といわれています。実はレンブラントは存命中には、油絵や素描よりも何度も刷ることのできる細密版画によってヨーロッパでの名声を得たのです。

レンブラントの自由な線と、多くのエッチング作品に見られる深みのある黒、そして熟練したドライポイントは非常に人気があり、当時の蒐集家もこぞって求めました。レンブラントの場合エッチングは副業ではなかったのです。近頃では油彩画の方が有名ですが、彼の版画作品がそれらよりも劣っているという評価はあたりません。レンブラントは出生地レイデンで若き画家として制作していた頃も、アムステルダムで成功を収めていた頃も、画家としての生涯の全ての段階で版画の制作に大きな比重をおいていました。ただ、彼は晩年にはエッチングを続けることはできませんでした。

「レンブラントの家」美術館はほとんど全てのレンブラントの有名なエッチングを所蔵しています。

レンブラントに自画像を描かせたら右に出る者はありません。彼は、絵画制作はその生涯の最後まで続けましたが、エッチングは1、2点の例外を除くと1640年ごろまでに制作を終えています。これらの自画像の大部分は、レンブラントがレイデンに住んでいた1628年から1630年の間に制作されました。それらはどれも小品で、頭部だけかせいぜい胸までしか描かれていません。彼は鏡の前に座って色々な顔の表情を描き留めてみたのでしょう。それらを習作として、大きな作品での彼独自の感情表現に結びつけたと思われます。彼はエッチングで顔に当たる光の表現も習得しました。 1632年までのほとんどの版画には名前の頭文字「RHL」 (Rembrandus Hermanni Leidenses) の図案文字が付されていますが、徐々にフルネームをサインするようになっていきました。

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